2006-04-10

プロの条件  NO 1472


 病院で人生の終焉を迎える際、医師と看護師さんの看取りが不可欠となる。そして悲しい現実を前に「家族」が「遺族」となって自宅に向かうために寝台自動車が手配される。

 その車の大半が病院と提携する葬儀社のもの。中には葬儀受注のために「すぐに火葬場を抑えなければ明後日までの葬儀は出来ません」なんて強迫行為に走る運転手も少なくないのが淋しい現実。

 弊社の場合は、その大半がお客様から直接のご要望で、時に癒着を背景とした看護師さん達の冷たい視線を体験することもあり悲しい思いも。

 しかし、過去に素晴らしい看護師さんに出会ったことがあるので紹介しよう。

 お客様からのご依頼で病室に参上し、看護師さん達に手伝っていただきストレッチャーで寝台自動車にご安置。その際に「これを」と手渡されたのがメッセージで、そこには故人の闘病生活の一面や担当された看護師さん達の思いが綴られていた。

  葬儀の当日に代読する弔電に病院からのものが入っていることもあるが、こんなメッセージは、それが初めで最後。ご覧になられた遺族、そしてエピソードとし て紹介した式次第の中、耳にされた参列者達の感動を呼び、何より悲しみの慰めにつながり<これこそホスピタリティだ>と私自身も感激した思い出となってい る。

 弊社が加盟する日本トータライフ協会のメンバー会社などでは、遺族から伺った病院関係者に対する感謝のお声をメッセージとして、後日に「このような葬儀が行われました」という一文と共に送っている事実もある。

さて、昨日のメールの看護師さんのご要望にお応えし、ちょっと患者側からの体験談として書いてみよう。

 検温、血圧測定など、日に何度も病室に出入りされる看護師さんだが、作業的にマンネリ化すると「仕事」から離れることになり「師」が「士」となってしまうような気がする。

  手術を伴う患者には様々な検査が付き物だが、前にも書いたが「痛みを伴うもの」「恐怖感を抱くもの」の他に、非日常的な処置で「羞恥心を生じるもの」など 患者の思いも複雑で、<これは男性の看護師さんが>とか<いや、女性の方が気分的に楽だ>なんて勝手な思いを抱いてしまう。

 しかし、ここで理解願いたい問題があるので提起をしたい。男女を問わず「安心感を抱く」看護師さんが最高で、痛み、恐怖、羞恥のすべてをそれだけで解決してくれる可能性があると断言する。

「ちょっ と胸の音とお腹の音を」と聴診器を当てる看護師さん。それが患者にとってどれほど冷たく感じるかも知って欲しいもの。ちょっと言葉を掛けている間に自分の 腕にでも当て、少し温めてくれるだけで人柄を感じるし、多くの看護師さんの中で信頼と安心感が温まってくる配慮にもつながるだろう。

 私 がお世話になった多くの看護師さん達、その中に卓越した看護技術を感じた人物が一人おられた。ここで紹介したいが、敢えてイニシアルもオープン化しないで おこう。「あなたは素晴らしい看護師さんだ」と伝えたことがあるからご本人には分かるだろう。「師」とは「プロ」の仕事を称する言葉である。
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