2008-05-29

正道と商道  NO 2212


 船場「吉兆」が廃業の記者会見をしていたが、一部報道による「食べ残しの食材は、会食参加者の中の下座の客に出していた」ということが事実だったら腹立たしい思いが倍加してしまう。

 女将さんの「暖簾の上に胡坐を掻いていました」という発言にもあまりよい印象を感じず、ここまでのプロセスには「なるべくしてなった」という現実が秘められていたのだろう。

  プロの仕事の世界で「素人さん」にミスを指摘されたらプロでないことになってしまう。それらを経営者側が秘密にしておいても社員達の存在があるのだからお かしなこと。在職中に内部告発出来なくとも、退職後に世間に広まってしまうことは当たり前。そんな簡単な構図さえ見えなかったレベルで歴史あるブランドと いう発言をして欲しくないものである。

 弊社の社名は誰もが驚かれるものだが、それは、決して価格を意味することではなく、大切な方を送 られる方々が温かくて高レベルな思いで手を合わされる環境空間の提供を考えたもので、掛けられる費用はお客様に選択権があり、経費以外の部分に出来るだけ 配慮を申し上げたいという思いが凝縮されているのである。

 これまでのお客様から「親の最期にやっと親孝行が出来た」という嬉しいお言葉 を頂戴したことも多いが、それらは「社名」を背負っている誇りとして、ずっと真剣に取り組んで行きたい永遠のテーマでもあり、「不幸の中で少しでも不幸で ないひとときのプレゼント」が出来たらとの思いをスタッフ全員が心に抱き、悲しまれる「環境」と「時間」の提供を何より大切に考えており、それは、前述の 「吉兆」とは全く正反対であると自負しているところである。

 超一流と称されるホテル・リッツカールトンだが、そこには「お客様は紳士、淑女である」というキーワードが存在し、そんな方々をおもてなしするスタッフも紳士、淑女でなければならないと掲げられており、他のホテルとサービス料に格差があることも誇りの一部であるだろう。

 さて、南国では梅雨入りとのこと。我が大阪もこの数日間は雨模様のようだが、明日は車で兵庫県の山間部へ向かい、夕方から神戸市内のホテルに行かなければならない。

  旅行などで出掛けることは楽しいことだが、それは帰宅する場所の存在があるからだ。中国の地震被災者のように、帰る場所がないこと、一日の内に少しも安住 の空間やひとときがないという悲しくて寂しい現実を考えると心が痛む。今夜も家の中の部屋で、布団の中で休める幸せに手を合わせよう。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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