2008-09-18

「おくられびと」になる前に  NO 2271


 喫茶店や蕎麦屋さんに立ち寄ると映画「おくりびと」の話題が多く、すでに映画館に行かれたという人達の多いのにびっくり。それは、過去の伊丹十三さん監督の「お葬式」よりも話題性が高いようで、両方に出演されている名優「山崎勉」さんの存在感も多きいと思っている。

「おくりびと」の立場である我々、また、この映画をご覧になられた方々もいつかは「おくられひと」になるのは確かで、その日を迎える日までに今生の生きた証しとして誰かの役に立つことをひとつでもしておきたいものである。

 葬儀という仕事に従事したからこそ会うことが出来た人達もいっぱい存在するが、九州へ出掛けている際に寺内大吉先生がご遷化を知り、東に向かってお念仏を申し上げながら昔のことを思い出していた。

 浄土宗知恩院の宗務総長や大本山増上寺の法主を勤められたお方だが、20数年前にあるテレビ番組のゲストしてご一緒するご仏縁に結ばれ、それかずっと年賀状を頂戴していたので恐縮していた。

 作家としてもご活躍、司馬遼太郎さんとの交流も深く、ベレー帽姿で温和なお言葉が印象に残っている。享年86歳、本葬儀は来る11月4日に増上寺で執り行われると知った。

 さて、自宅郵便物の中に、ある宗教団体がポスティングされたらしいプリントがあり、中々の内容なのでここ原文のまま紹介を。

表側にダイヤモンドの絵があり、次のように書かれていた。
『まばゆい光を放つ宝石は、原石より硬い石で磨くことで価値を高めます。では、私たちの心は、どうやって磨けばいいのでしょうか?』

そして、裏面の文章だが。『耳に痛い厳しい言葉は心の輝きを取り戻す砥石』の見出しがあり、次のようにあった。
『人 間の心は、もともと一点の曇りもない宝石のように輝いているものです。ところが、毎日の生活の中で不平不満を募らせたり、愚痴を言ったり、人と争ったりす るうちに、ほこりにまみれたようになって、いつしか輝きを失ってしまいます。そんなとき、心を磨いてくれるのは、身内や周囲の人からの厳しい忠告や助言で はないでしょうか。ほめ言葉は誰でも嬉しいものですが、その場限りの心地よさに終わってしまいがちです。でも、思いやりのこもった厳しい言葉は、聞いたと きは不愉快でも、冷静に受け止めれば、自分自身を見つめ直すきっかけとなります。人はみな師と思い、感謝の気持ちで接することにより、心が成長していくの です。耳に痛い厳しい言葉こそ、心を磨き上げ、本来の輝きを取り戻す砥石なのではないでしょうか』

 この文章の中にある「ほこり」の言葉から宗教を特定出来る人もおられるだろうが、その人は、かなり宗教に精通されているお立場だろう。

毎 月、多くの宗教に関する書物をプレゼントくださる人、また、ポストの中に投函してくださる人もおられるが、中には私が葬儀の仕事に従事している事実をご存 じでない方もあるようで、時折にチャイムを鳴らし、入信の勧誘に来られることもあり、「宗教に詳しいですね?」と驚かれ、「実は」から始る玄関での長々と 会話を交わすことも少なくないのである。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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