2009-04-20

烏兎怱々  NO 2400


 前の病院でのリハビリ時に「お箸」で小豆ぐらいの大きさの玉を容器に入れる訓練があったが、昨日の夕食のメニューに「炊き合わせ」があり、2センチ角のカボチャと共に大豆が20個ほど入っていた。

 箸の使い方が拙くてもカボチャは行儀悪く突き刺すことも出来るが、大豆を突き刺すことは容易ではない。そんなことを考えながら冒頭の訓練を思い出して挟んだら大成功、全ての大豆をうまく運ぶことが出来て嬉しくなった。

 人は、ちょっとした環境の変化に心が大きく左右されるものだが、病気という問題には想像以上に複雑な心情が絡むもの。そんな中で何気ない行動や仕種に感動を感じるもので、それだけデリケートな状況になっているとも言えるだろう。

 昼食時、片付けに来られた看護師さんに私のメニュー・プリントを見せ、「魚 禁」を撤回して「鳥肉 禁」に変更して貰ったら、何と早速夕食に「カレイ」の煮付けが出てきてびっくり。細切りにしたショウガの独特の味が妙に懐かしかった。

 夕食後からは誰もが退屈を持て余す時間で、廊下を周回しながらサテライト・コーナーに座ると、歩行器で歩いていたお婆ちゃんが隣に座られた。

  しっかりとした言葉遣いをされる彼女の88歳という年齢にびっくり。腰の部分に痛みを感じるそうで時折にリハビリ・ルームで見掛けるが、彼女が「おかき」 好きで、私の好みの「おかき」を売っている今里駅近くの和菓子店に買いに行かれていると伺って再度びっくり。人の世の不思議な縁に話しの花が咲いた。

 そこへ検査入院という女性も来られ、ひょっとしたら脳疾患かも?と心配されていたが、明日にMRI検査を受けられるそうで、伺ったことからするときっと大きな問題はないような感じで「大丈夫ですよ」と返しておいた。

  さて、もうすぐJR福知山線脱線事故から4年目を迎えるが、新聞社のアンケート調査の結果によると、遺族や負傷者の8割の方々が心に異変を感じておられる そうで、家族が突然「遺族」になった瞬間に時計が止まってしまったという悲しい現実を顕著に物語るもので、当時から問題になったJR側の対応の拙さが燻 ぶっているような気がした。

 事故後の「独り言」には、加害者であるJR主催の慰霊祭は絶対に行うべきでないと書いていたが、その後、そんな企画が表面化した際に遺族側の逆鱗に触れる結果となり、私が指摘した通りの問題になってしまった事実があった。

  遺族側の「悲嘆」の心情を考慮すれば誰もが理解出来ることなのに、JR側がどうして不可解な行動に走るのかと疑問を抱いていたが、記者会見の光景にも何や ら他人事みたいな表情が感じられたし、安全よりも「復旧」や「開発」の姿勢が強く、遺族の皆さんには「誠意」が感じられないということに至ったのだろう が、その最大の問題はJR側のキャスティング・ミスにあったような気がしてならない私である。

 被害者の中には深い関係のある会社のトップもおられて驚いたが、運輸交通に携わる人達は安全に対する思いを新たにし、もっと臆病な立場で取り組んで欲しいものである。

 明日のリハビリは9時5分OT、11時15分PT、15時15分STとなっているが、上記のJR事故の負傷者で、今でもリハビリに苦しんでおられる方の存在を忘れないようにありたいものだ。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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