2009-08-19
式場と環境 NO 2511
昨号で書いた「お好み焼き」だが、ふとしたことから出掛けることになり、帰路に妻を伴って寺田町の「千代」に立ち寄ることに。
テーブルに着いて店員さんに注文を済ませると、奥の方からニコニコされた表情でオヤジさんが出て来られ「大変だったねえ、大丈夫かな?」と問われ、簡単に 経緯の説明をすると「しかし歩けるまでになれたとは驚きだねえ。よかったよかった」と仰ってくださり、上達されたと聞くゴルフを見て欲しかったので回復を と励まされた。
青春時代から昔の店に通い、娘さん夫婦とも深い交流に結ばれる関係があるが、店名の基であるお名前の奥様の葬儀を担当した時のことが思い浮かぶ。
唐突な病で緊急入院されてのご不幸だったが、北海道へ行くことが叶わなくなられ、お柩の中に天王寺駅で集めてきた北海道旅行のパンフを納めたり、メモリアルボードの中央に大きな北海道の地図を入れたことを憶えている。
さて、最近、事前相談のお客様が増えている。電話での問い合わせも多いが、来社される方やご自宅へとご要望されることも少なくない。
団塊世代が定年退職する時期を迎え、年金生活に入って来る。故に始まった選挙も重要な問題になるが、無駄な費用を掛けないの合理的な考え方が多いことを理解しなければならず、その中に義理的参列者に対する抵抗感が強いことも背景にある。
地域の会館と弊社の式場との必要経費を比較すれば、テントや椅子の設備が不要となる式場の方が合理的なのは一目瞭然。寒い時期となれば外のストーブなど暖 房設備も不可欠だし、暑い時期ならご遺族と親戚の方々しかエアコンの恩恵を受けない会館では高齢者に大きな負荷が生じ、参列者全員が中に入れる全天候型の 式場が歓迎されるのは当たり前で、いつも受付に座られる地域の役員さん達が弊社の式場を勧めてくださるのもそんな事情が秘められているからだ。
また一方で、導師を務められるお寺様のお考えも大切だ。お通夜での説教だが、大半の参列者が外という状況では難しく、全員が聞ける環境にあることが望まし いのは当然で、地域の会館のお通夜では、外へのスピーカーが禁止されているところが大半という事情があることも考えたい問題だ。
何度も 書いた言葉で私の理念のひとつだが、「大切な人の大切な儀式に大切な宗教者を迎える環境の完成」という神変は、式場の環境という物理的な問題で不可能なこ ともあることを知りたいものだし、交通量の多い道路に面した地域の会館では騒音が高く、人の最期を送る環境から考えれば難しく、雨で路面が濡れたらタイヤ の音がひどくなるのも困りもの。静寂な環境、それは、葬儀にあって基本的に重要なキーワードである。
そんなところから、友人達や知人達から頼まれる事前相談だが、喫茶店に座っている時に突然に話し掛けられることも少なくなく、上述のことを話すと納得につながるわけである。