2011-09-10
くすり? NO 2691
数号前で触れた大臣が辞任した。失言に対する結果だろうが、前の復興大臣に続いての辞任。どうして園児や児童でも分かるようなレベルの常識が理解出来ない のだろうか。政権与党である民主党には信じられない問題が秘められているようで、我が大阪を選挙区にする辻元議員も民主党入りを表明し、以前に所属されて いた社民党の福島党首が「裏切り」だと怒りの発言をされていた。
何より許し難いのは、被災者の心を忘れていること。避難暮らしや著しい 地盤沈下で海水に襲われる毎日を過ごされる方々のことを考えたら、「死のまち」や「放射能をつけちゃうぞ」なんて発言は絶対にしない筈。まあ、おかしな人 物が大臣としての職務を始める矢先の辞任だっただけが救いのようなお粗末な顛末だった。
これで野党の国会での追及が避けられない。また被災者のことから離れた空転の時間が費やされる。何と愚かで罪深いことか。ああ情けない現実。
さて、ご仏縁に結ばれる方の葬儀に参列、焼香をしてきた。ご伴侶の葬儀を担当させていただいてから約20年の月日の流れ、地域の役員さん達とは顔馴染み。受付を担当されている一人も何度かゴルフでラウンドしたことのある方だった。
葬儀が行われていた本館までは、自宅から約1キロ。病気の前なら時速6キロだったので10分で着いたが、今は時速4キロなので15分掛かる。でも「時速」ならぬ「自足」なので有り難いことだ。
生野本通商店街を東に抜け、今里筋の信号を左折するとすぐだが、今日の厳しい残暑の中では大変。タクシーなら田島6丁目の交差点を経ても恐らくワンメーターだろうが、車で上下左右に揺られると気分が悪くなるので難しく、専ら「自足」に頼っているのである。
メモリアルボードに遺作となった作品が展示されていたが、切り絵のご趣味のレベルに感服。また、ご自宅前で育てられていた植木の写真に何とも物悲しい風情が感じられた。
焼香が終わった頃、受付の役員さん達の席に行くと「これ」と手渡されたものがあった。どうやら参列者が落とされたらしい「錠剤」で、白手袋をはめた女性スタッフに渡して場内を回らせた。
傘の忘れ物や数珠の落し物は多いが、薬の落し物は珍しいもの。しかし、それは命に関わるケースも考えられるので何とかご本人に手渡したいではないか。
私も若かりし頃から多くの薬を服用している。九州へ講演に出掛けた際、新幹線の車中で幕の内弁当を買って朝食とし、食後の薬をと確認したら忘れてきたこと に気付いた。すぐに自宅に電話を入れ、何とかならないかと気を揉んだがどうにもならず、<一日ぐらい>と開き直って一泊を過ごしたが、帰阪してから医院で 事情を伝えると、「ええっ! そうなんだ」ということを教えてくださった。
血圧を下げる所謂「降下剤」と呼ばれるものは、血液中に72 時間ぐらいの効果作用がなければ認められないそうで、それを知っていたら心配することはなかったと考えたが、先生は「そんなことを教えたら、皆さんが毎日 服用しなくなるので言わないのです。毎日服用されることで理想的な効果が生まれることもご理解を」なんて続けられた。
考えてみればそうだろう。薬を一日忘れただけで命に差し障るなんて恐ろしいことは堪らないではないか。しかし、中には絶対に欠かせない薬や身体の状態もあるそうで、薬とはそもそも恐ろしいものと理解しておく必要があるだろう。
過去に薬でエライ目に遭ったことがある。大規模なホテルで担当した社葬「お別れの会」だが、午後9時頃から設営が始まった祭壇が完成したのは午前2時。そ こで就寝前に服用する薬を飲んでから部屋に戻り、風呂に入ったら妙に身体がカッカしてくる。その夜、そんな状態で一睡も眠れないような状態になった。
そして迎えた朝、レストランでバイキングの朝食を済ませて薬を取り出したら、朝食後に服用する薬がなく、替わりに残っていたのは就寝前に服用する薬。つまり、誤用してしまっていたのである。
人間は愚かというよりも、私自身が愚かだと猛省しなければならない出来事だった。幸いにして本番の司会に差し支えはなかったが、終わってからホテルの総支配人に話したら、「怖い話ですね。背筋がゾッとしました」と驚かれていたのが印象に残っている。
そうそう、この「独り言」を訪問くださる方が「梨」を恵贈くださった。それは素晴らしく美味しさだった。ここで手を合わせて感謝を申し上げる・・・九拝合掌