2012-03-15
体験談から NO 2872
昨号で映画について書いたが、埼玉県川口市で映画撮影のロケが無許可で行われ、140メートルに亘って張られていたロープが問題になり、書類送検されたニュースがあった。
また、確か先々月のNHKの昼番組だったと思うが、大阪の日本橋の足湯で生放送中継が行われた際、映像を遮断するように入って来た高齢者に対し、スタッフが取った行動に対して高齢者が立腹され、えらい剣幕で抗議された映像が放送された出来事があった。
きっと関係者が何らかの処分を受けたと想像するが、テレビや映画の関係者はいつからこんな特権階級的な行動をするようになったのだろうか。
ある時、花の季節に多くの人が訪れる観光地で、人の流れを止めるような場に出遭って腹立たしい思いを抱いたことがあった。それは、何かのCM撮影をしてい たらしく、著名な女優が起用されていたこともあり見学する人が多く、このままだったら事故につながる危険性を感じ、すぐにその場を離れたが、CM撮影なら 他人に影響を及ぼさないシナリオを描きなさいよと思った出来事だった。
テレビ番組でゲスト出演を何度もした過去があるが、出来るだけ生放送に限って出演してきた歴史もある。それは、収録されたものを編集されてしまったら異なる方向へ向けられる恐れがあるからで、そんな事例はテレビの世界では少なくなかったからである。
本番の始まる前に台本に基づいて打ち合わせが行われるが、司会や進行の中心となる人物の実力が重要で、「それは問題になる恐れがあるので割愛しましょう」 と決まったことを、本番の中でぶつけて来る司会者もあり、その場合の回避テクニックも出演する側の重要な問題であった。
紳士的的な人物として印象に残っているのが「森本毅郎」さんで、抵抗のあること、問題発生が考えられることなどを打ち合わせをすれば、ご納得をされて本番で持ち出されることは絶対にない方だった。
何度か東京のテレビ局へ呼ばれて出演したが、3台のカメラを動かすカメラマン全員が20代の女性だったことに驚いたこともあるし、交通費や宿泊費の他に頂 戴した出演料が、源泉税として1割差し引かれていた事実にもびっくり。年末にその旨を再度知らせてくれる郵便物に世の中の仕組みを知った思いもした。
芸能人扱いではなかった私、テレビ局のプロデューサーに確認したら、文化人の類となっていたことを知ったが、そう言われて何かくすぐったくなって「文化人じゃないよ」と返して談笑したことも憶えている。
秒単位構成で放送されているテレビの世界だが、CMの間に豹変する芸能人も少なくなかった。本番になったら全く別人の表情になる。そんな役者の世界を垣間見て、芸能界とは私には絶対に出来ない仕事だと思ったものである。