2012-04-05
哲学 NO 2893
宿泊予定のホテルを検索したら、紹介ビジネスばかりが出て来て公式ページに行き着けない。紹介されているところから進めばという意見もあるだろうが、こんなピンハネビジネスが大嫌いなのであくまでも公式ページを探してしまう。
過去に書いたが、宿泊客や利用者などのアンケート調査で、我が国のホテルで夜景の綺麗な第一位に選出されたのは弁天町にあるホテル大阪ベイタワーだが、今 日のニュースに家族連れで行くのにお勧めなホテルとして、アジアで第一位にランクされたのは北海道のホテル「サホロ・リゾート」だった。
アメリカ国内で様々な分野でホテルランキングをしたら、一方で「トップ10」に入っているのに、別のところでは100位にも入っていないというケースがあった。
それらは問題になったこともある「口コミ」による悪戯らしいが、ホテルスタッフが自分のホテルを良いように書き込んだり、競合するホテルの悪口を書いたりすることも日常茶飯事だそうで、ネット社会のランクの信憑性が欠如する時代ともなってしまっている。
我が業界にもそんなケースが結構あり、自らが他人に成りすまして自社を褒め称えているのだからお笑いみたいだし、ネットで紹介ビジネスだけをしている業者も増えている。
我が葬祭業に「ビジネス」という言葉は「ご法度」と言うのが私の哲学。「家族」と呼ばれる方々が突然に「遺族」となられるのだからそうありたいと願っている。
担当させていただく葬儀の大半は仏教形式だが、昔の新聞記事で印象に残っていることがある。それは、「精神の構造改革」の項で「仏教の道徳心、再評価を」「近代主義は行き詰まり」という見出しで掲載されていた。
編集委員の質問に、著名な哲学者「梅原 猛」先生がお答えされている内容だが、次のような部分に興味を覚えた。
>これから、どんな生き方が必要になってくるのでしょう?
『近代主義の崩壊は大変なこと。人類がどれだけ犠牲を払わなければならないのか。今こそ、哲学がないとダメです』
そんなご意見の後に、明治時代の廃仏毀釈から教育勅語への分析を述べられ、『日本人の生活の背景になった仏教の道徳について、考え直す必要があります』と説かれている。
そして、『人だけでなく、生き物すべてを殺すなかれという思想は、素晴らしい』と考えられ、『核戦争の回避や環境問題を考える上で、21世紀の人類の道徳になると確信しています』と答えられていた。
このお話に対して編集委員は、『生きとし生ける者を慈しむ仏教の道徳心がよりどころになる』という梅原さんの考えには、説得力があると結ばれていたが、「日本人の心の根底にあった儒教の希薄が問題」ということも秘められているようでもある。
仏教は「奪い合い」ではなく「与え合い」の教え。そこに他人を殺傷する戦争なんて発想は微塵もない。地球上で仏教を信仰する人パーセンテージは低いだろうが、政争の引き金になる宗教が多い中、今こそ仏教が大切ではと考えてしまう。