2012-05-06

無神経な宣伝  NO 2021


 北アルプスで遭難者が相次いだ。5月を迎えたこんな時期に猛吹雪とは想像出来ないが、山の天候急変の恐ろしさと自然の猛威を改めて知った思いがした。

 登山のベテランもおられたそうだが、軽装ということが命取りになってしまったみたいでお気の毒。ただ手を合わせるしか出来ないが、遭難者が少なくなることを願っている。

 台湾のニュースで、山の中で迷った人物が奥さんにその状況を電話連絡。捜索すると莫大な費用が掛かるからと遭難を知らさないようにと命じ、それから17時間後に遺体で発見されたという悲しい出来事が報じられていた。

 過日の関越道でのバス事故に関し、20名にチケットを販売した楽天トラベルの非常識なメールが問題になっていたが、知人が「楽天で買ったら後が大変で、携帯に迷惑メールというぐらい宣伝が入って来るので閉口するよ」と教えてくれた。

ニュースの中に、東北大震災発生の後でも無神経なメール送信を続けていた楽天というのもあったが、自動送信というシステムであっても、構築や対応するのが「人」ということを考えると、こんな企業は反社会的なダークメージが広まってしまうだろう。

  冒頭の遭難ニュースを報じるすぐ下に、「家族葬」を売り物にする組織の無神経な宣伝が出ていてびっくり。女優の「原日出子」さんが登場されるCMだが、 「42万円」「63万円」「84万円」「105万円」「126万円」の5段階の価格表示があったが、<こんなに高額なの!?」と衝撃を受けた。

 この組織は全国的に展開するフランチャイズ・システムだが、本部だけがロイヤリティと紹介料を稼ぐ体制のようで、加盟している業者の中でも疑問を感じている人達が多くなってきている。

「0120」という電話番号が示すように、本部で受注を受けて加盟店に振り分ける仕組みもあるが、紹介料は、そのままお客様へのしわ寄せとなってしまう危険性があり、近い将来に加盟を外れる業者が増えるだろうと予想している。

 この組織が華々しく登場してから間もなくの頃、ある火葬場で教え子である女性司会者と会ったら、彼女が私のところへ挨拶に来てくれた際、「**の仕事で来ています。もう、二度と受けませんから」と憤慨した裏事情を話してくれた。

 敢えて組織の名称は伏せるが、上述の彼女と同じ思いを抱いて退社した人物もいた。ある中堅の葬儀社だが、家族葬専用式場を立ち上げて支配人として尽力したが、お客様がご要望されるレベルが低く、遣り甲斐がないということから退職してしまったので残念な話である。

 一方で、地方のある葬儀社に素晴らしいスタッフがいた。彼の優しさは半端じゃなく、担当したお客様から感謝されることが多く、後日に菓子折りや不祝儀を届けに来社されるケースも少なくなかったのだが、そんな彼は、その会社を退職してしまった。

 その原因は、上司に叱られたこと。同僚達から「彼だけなぜ喜ばれるのだ」と問題になったそうで、上司は「マニュアル以上のことはするな」と発言したと言う。

 入社してきた「人」は「人<材>」だが、それを育んで「人<財>」に至らせる。そのプロセスにあって生まれながらに持っている人としてのやさしさや、家庭で培われてきた
環境も重要だが、この人物に子供達の存在がなければすぐにでも弊社に迎えたい思いを抱いた相談だった。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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