2012-05-23
起こす前に考えよう NO 2934
この7月から国が法律により牛肉生レバーの販売を規制する問題あるが、食肉組合や焼肉業界の人達の抵抗感が強く、今日も大臣と接見しているニュースが報じられていた。
この発端は北陸で発生した外食産業の食中毒事件からだが、経営する会社の社長が土下座するニュース映像もあったし、その後に会社が閉業を余儀なくされた事件でもあった。
シェフや料理人が友人、知人に少なくないが、彼らと話すと「食」に対する怖さを常に抱いていることを知る。自身やスタッフの健康状態に気を配り、調理器具の徹底した消毒管理に神経を尖らせ、それでも起きてしまう食中毒の恐ろしさに謙虚な姿勢で臨んでいる。
食中毒は一流ホテルでも起きてしまう危険があるが、原因として最も多いのが牡蠣などの貝類で、フライにしても中まで熱が通らないという問題が秘められているようだ。
食した人の健康状態によって左右される怖さもあるし、調理してからの時間経過が原因と言うことも少なくないもの。我々葬祭業界には「通夜ぶるまい」や「御斎(おとき)」という慣習から料理が付き物だが、業者を選択するのは言うまでもない基本的なことである。
先に帰宅された方の分として「御斎」を持ち帰られることも考えられるが、直射日光の当たる車内に置かれたり、持ち帰られて次の日に食べられて中毒症状でも 出たら体変なので、大半の会社が「持ち帰り厳禁」を打ち出したり、少なくとも調理時間からの制限時間を明記する行動を進めている。
食中毒は恐ろしいもの。それで命に関わることになったら大変なこと。それだけに提供する側が神経を遣う訳だが、昔、知人の料理人が食中毒を疑われて涙を流していた姿が印象に残っている。
次の日、中毒症状になった人達が二次会に行き、そこが原因と判明したから助かったが、彼は、しばらく仕事をする気が失せたと悩んでいた。
福岡市で職員に自宅以外での飲酒を禁じる発表があって話題を呼んでいるが、飲酒運転による事故や暴力事件を起こす人はそれでも制約不可能なのが世の常。人 生にあって「反省」で済まない「後悔」に至る人達に共通すること。それは自分自身に甘いということ。そんなことを塀の中で気が付いても被害者を救えないの は当然のこと。人間とは本当に弱くて正道から外れ易いものである。
悲惨な交通事故があちこちで起きている。「家族」が突然に「遺族」と呼ばれることになった瞬間に時計が止まってしまい、それを巻き戻すことは誰にも出来ない不可能なことであり、だからこそ安全運転を考慮しなければならない。
鉄道、航空、バス業界などの旅客事業に関係する世界に「安全」の言葉は決して「お題目」ではなく「神話」でもないことを理解したいもの。謝罪するエネルギーを考えたら、事故を防ぐコストをどれだけ要してもよいと考えるだろう。