2012-08-02
そうだった! NO 3004
暗くなった頃から雨が降った大阪だが、しばらくすると雷鳴みたいな音が続き、ふと気付いたのが毎年8月1日に開催される富田林のPL教団の花火。風向きからか、我が家にもはっきりと聞こえてきた夏の風物詩だった。
さて、明日と明後日の二日間、地域の学校の校庭で毎年恒例の盆踊りが行われるが、20年ほど前に忘れられない出来事があった。
午後の葬儀の司会を担当している最中、事務所にいる筈の女性スタッフが「急用です」とやって来て、司会台にいた私に耳打ちしてくれ、電話番号を書いたメモを渡された。
それは、地域団体のトップの方すぐに私に電話をと言うものだった。ちょうどご読経が始まったところで司会台を離れ、自動車電話から電話を掛けたのだが、 「待っていた。助けて欲しい」と言われてびっくりし、落ち着いてご事情をと返すと判明。盆踊りで予定していた小学校の備品である「音響設備」が故障してど うにもならず、弊社のシステムで二日間の対応を切望だった。
もちろん引き受けたのは言うまでもないが、このセッティングが予想もしなかった問題を表面化することになってしまったのである。
夕方、紅白の幕が張られた櫓の上にアンプやマイクを設置し、そこから四方に4本のボックススピーカーをセッティングしたのだが、故障したという学校の音響 機器のようなトランペットスピーカーではなく、遠方まで聞かせる選挙演説タイプとは正反対にソフトに伝わる「こだわり」の機材で、近隣の人達から「今年は 静かでよかった」と喜ばれることになったからだ。
そんな声は、間違いなく地域の役員さん達の耳に入った。そこから「毎年頼むよ」と懇願されることになったのだが、セッティングして降雨に遭ったら機材の損傷が避けられず、その高額な特注品の説明を申し上げてご納得をいただく運びとなった。
トランペットスピーカーの音は、確かに大きくて私の自宅にまで聞こえるほどだったが、それは音量の調整で解決出来る問題なのに、「盆踊りをやっているよ。参加してね」という音量宣伝を目的として、右翼の街宣車並の大音量が流されている事実もあったようだ。
近隣の方々にしてみれば、それは大変な問題であった筈だが、弊社が担当した二日間から意外な問題に発展した出来事でもあった。
お寺や地域の会館で行われていた葬儀だが、トランペットスピーカーで対応しているようなケースでは参列者の会話が大きくなり、静寂な環境からは程遠くなっ てしまうもの。ソフトに聞こえると、お喋りの声が目立つところから静かになるという相乗効果を生み出すもの。そんな仕掛けを考えた私のオリジナル特注品の 音響システムでもあった。
今は通夜や葬儀は専門式場が潮流となったが、音響システムに設備投資をする葬儀社は限られているようで、経営者自身が司会を担当するケースでしか理解出来ないらしく、塾生だった派遣司会者達の声にもそんな意見が多かったものである。
今 日の写真はホテルで行われた満中陰法要の一枚。前方に第一部用の椅子席がセッティングされ、後方には「御斎」となる丸テーブル席が準備されている。第一部 を重視するからこそ「神仏と共食」という日本の文化の歴史が継承されてきたもので、本義だけは大切に考えたいものである。