2013-01-19
意外なこと NO 3170
司会の仕事をしていると滑舌の練習も大切なことだが、誰もが繰り返す教則本的なものと各自がそれぞれ創作したオリジナルなものがあった。
テレビやラジオで耳にする言葉、また新聞や雑誌を読んでいる時に目に留まった言葉など、何でも言葉で繰り返す日頃の鍛錬も重要で、そんな積み重ねがスムーズなアナウンス言葉となるのである。
声質は誰にも与えられた天性のものだが、兄弟の声が似ているのは骨格が似通っているからで、心地よく聞こえる人もあれば聞き苦しい人もあることは事実である。
そんなプロとしてのこれまでの体験や研鑽の中で、最近に登場したある人物の名前が問題で、誰もが苦労しているという裏話があった。
その問題の人物の名は「きゃりー・ぱみゅぱみゅ」さんで、彼女の名前を繰り返していると間違いなく舌を噛むことになり、その難しさに舌を巻くことになるだろう。
誰が彼女の名前を命名したのかは知らないが、日本的な発音でそのまま繰り返していたらアナウンスのプロほど難渋する言葉となり、小学生や中学生など言葉に気を遣わない自然体である方がスムーズに言えるかもしれないのでお試しをと書いておこう。
最近、テレビで旅番組が多い。自分が宿泊したことのあるホテルや旅館が登場すると懐かしい思いがするし、知らないところで興味が生まれたら行ってみたいと「たい」という欲望につながるので有り難いことである。
年末の番組で紹介されていた著名な旅館だが、長年の伝統は理解出来るが、そのHPは時代が止まったように昔のまま。インターネットが登場した時に制作掲載されてから一切更新されることなく、今でも大半が文字による紹介と小さな写真が掲載されているだけである。
この旅館に30年ほど前に宿泊した際のこと。友人達が企画した「伝統の名旅館に行こう」というものに参加したのだが、大浴場に入ってから大広間に用意され た夕食の膳に皆が揃って乾杯を始めようとした時、担当の仲居さんから「お持ちください」と制止された出来事があったので印象に残っている。
彼女は旅館側の提供するイベントがあるとのことで、みんなが注目をしていると部屋の照明が暗くなり、「池のある庭園をご覧ください」言われるので見ていたら、突然夕立が降り出し、ご丁寧に光と音による雷の演出までやってくれた。
はっきり言って、それは皆を白けさせるレベルのものであった。咽喉が渇いてビールを飲みたいと思っていたり、空腹状態になっている時間帯にこんな「見え見 え」の余興を見せられたらお笑いで、会食が始まってから幹事が苦笑いしながら「申し訳ない」と各席を回って謝罪していた。
どんな発想でも「意味」がないことはするべきではなく「お粗末」という結果になる。葬儀という世界で様々なオリジナルサービスを発想して業界で流行した歴史があるが、その全ての背景に意味が存在し「温故知新」のプロセスを理解せずに真似て欲しくないと考えている。