2015-03-09
70年目に NO 4126
1970年代だっただろうか、「冠婚葬祭入門」という著書が300万部を超すベストセラーになって話題になったが、その著書だった「塩月弥栄子さん」でご逝去されたニュースがあった。
茶道家として知られていた方だが、マナーに関するコメンテーターとして活躍されていたこともあった。
96歳だったそうで、来る17日に東京の青山葬儀所で執り行われるそうだが、東に向かって手を合わそう。
この「冠婚葬祭入門」で物議になった問題があった。葬儀に関する項目のページで「お布施」について触れられていたのだが、そこに「読経料」という言葉が表記されており、初めて目にした時に「誰かにアドバイスを求めなかったの?」と疑問を抱き残念に思っていたら案の定仏教会の関係者からクレームがあり、後に誤りであったと認められた出来事があった。
「仏説阿弥陀経」を唱えたら幾ら。「仏説観無量寿経」なら幾らと決まっていることはなく、「読経」に「料」という文字を付けることはおかしいとなる訳だが、少しでも仏教のことを学んでいる人なら極めて基本的な常識のレベルで、誰かに校正を依頼されていたら問題にならなかったのにと仏教会関係者の方達の会合で話題になったことを憶えている。
これと同じ問題が最近にも起きていた。大手流通グループ企業が葬儀会社を紹介するビジネス展開に取り組み、ネットに派手な広告が出ているので目立っているが、そのHPの中で「お布施」について料金を決めて掲載してしまい、仏教関係者からの強い抵抗感の意見が伝えられて削除したことも有名な話である。
しかし、こちらの方はそんな紹介ビジネスと提携を結んだ仏教関係者がいた事実もあるので衝撃的で、宗教者としての誇りを忘れられたような問題に寂しさを覚えた。
葬儀の仕事に対して「プロ」という誇りを抱いている人達には人生最後の大切な儀式をスーパーに託して葬儀業者を紹介して貰うというシステムに強い抵抗感が生まれているが、高額な紹介料が業者に対して大きな負担となるので加盟した業者の中にも脱会をするケースも出ている・
ネット社会になって何でも紹介するビジネスが多くなっている。旅館やホテルの業界でも後発の「紹介会社」が何社も登場し、旅館やホテルのHPを開けると「公式ページです」という表記があり、ネットで直接予約のお客様には特典をと明記しているところが増えている。
ある旅館の口コミサイトのクレームに対して、旅館側が反論していたのがあった。それは紹介会社に25%も支払い、75%で室料、寝具、夕食、昼食、大浴場などの施設利用となっているのだからクレームには無理がありますというものだった。
飲食店に関する情報を集めた食べログというものがあるが、店側がやらせで書き込んでいたり、同業他社が悪口を書き込んでいたりするので信用性を疑うのも常識となってしまったが、旅館やホテルを紹介している旅行会社では、口コミサイトに書き込み出来るのは旅行会社の紹介を利用したお客さん達だけに限られているが、口コミの評価をアップさせるために手数料だけを負担して宣伝を目的に自社で書き込んでいるケースも出ており、ここでも信憑性が問われるようになってしまっている。
結論として触れておきたいことは、葬儀は業者選びが全て。二重の悲しみになって後悔されないように願ってこの稿を結ぶ。
今日の写真は数日前の号で触れた「砲兵工廠跡地」の碑。大阪城ホールの建設によって現在では移転された場所にある。愚かな戦争が起きないようにと手を合わす。