2015-03-23
体験談から NO 4140
前号で触れた人物の手術だが、本人と電話で話して驚いたのは、珍しい症例で担当医がその分野の権威だそうで、手術の模様をビデオ収録することになったそうである。
それで思い出したのが若かりし頃に珍しい病気になって手術を受けたこと。元日の夜に発症して救急車で運ばれて入院、担当医が正月明けに勤務された後に手術を受けたのだが、珍しい症例だから撮影収録をさせて欲しいと懇願され、どうぞと進めた出来事だった。
様々な病気で入院体験があるが、このように生かされているのだから命の不思議に感謝して手を合わせている。
病院で面白い体験をしたことがあった。もう30年以上前のことだが、職業病みたいに神経を遣う仕事を担当すると腹部がキリキり痛み、いつも市販薬を服用して対処していたが、ある日の夜にどうにもならず、一睡もせずに次の日の朝に病院へ行ったら、診察された先生が「朝から何か食べた」と聞かれたので食べていないと答えると、「お腹が空いているだろう。いい物を食べさせてあげよう」と検査室に連れて行かれ、ベッドに横になって受けることになったのが内視鏡で、当時の代物は今のように細いものではなく、ゼリー状の麻酔剤を飲み込んで咽喉を潤すことから始まっていた。
ベッドの壁側にモニターがあって画面にカメラで撮影している画像が見えるが、食道から胃に入ったところで内部を探索、「綺麗なものだ。何も問題ない」と言われたが、この間もずっと咽喉の部分に強烈な違和感を伴うのは当たり前だった。
カメラの先端はやがて十二指腸へ入ったが、そこで問題部分が確認出来たようで、先生は「ちょっと苦しいだろうけどそのまま我慢していてね」と部屋を出て行かれ、しばらくするとインターンらしき若い白衣の人達を連れて戻って来られた。
「よく見なさい。これが十二指腸潰瘍の典型的なケースだ」と解説を始められたのだが、実験台みたいな状態で寝ている患者からすれば早く終わって欲しいと願うのは当たり前。続いて先生は私に向かってそのままの状況で説明を始められた。
「この燐寸棒ぐらいの太さで白くなっている部分が潰瘍で、間違いなく出血を伴っている筈だ。あちこちに黒くなった線があるが、これは過去に患った時の痕跡で、かなり前から苦しんでいたことがはっきりと分かる」
その説明が終わってやっと胃カメラから解放されることになったが、その時の解放感は今でもはっきりと憶えている。
十二指腸潰瘍はストレスから症状が出るケースが多く、素晴らしい新薬が登場したそうで処方され、その日から現在まで痛みを一切感じることはなくなったが、もっと早く診察を受けるべきだったと後悔をした体験だった。
その後も様々な症状があるとその先生のお世話になったが、短気な先生で待合室にいた時に患者を叱責される声が聞こえて来たことがあった。
「医者の私のいうことを聴かん患者は治らんぞ。薬を飲まんとはどいうことだ」と大きな声で怒りを伝えておられる。その後に診察室に入るのが億劫になったのは言うまでもなかった。
さて、過日に大阪赤十字病院で受けた採血検査と造影剤によるCTの検査画像の結果をお世話になっている医院の先生に持参したら、ずっと服用している薬の一部が2錠から1錠に減らされたが、また新しい薬が増えることになった。
ネット社会になって情報があふれるほど存在している。病気や薬について検索すればびっくりするぐらい専門的な情報が掲載されている。興味深いのは様々な病気で苦しむ患者さん達の掲示板の存在である。立ち上げた人は自分の体験談を伝えて病気にならないように訴える行動のようだが、精神的に苦しむ人達が慰められたり励まされて書き込んでいることが多いに参考になり、患者の立場の食生活の情報が有り難いのでよく訪問して参考にしている。